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「イメージの力」国立新美術館

2014-06-07
「イメージの力」国立新美術館 はコメントを受け付けていません。

国立新美術館で開催中の「イメージの力」を鑑賞して来ました。

人が想い描いたものを視覚化し「姿・形」として
イメージというワードに巧くカテゴライズし
大阪にある国立民族学博物館でお馴染みの
世界各地のプリミティヴな仮面や神像といった
コレクションの一部が集約された展覧会です。

仮面好きを圧倒させるように壁一面が仮面で覆われ
そのイメージの活力という世界感を体感させられる。

「はいからさんが通る」の牢名主(羅鈍のお定)のような
国産の鬼面(展示No.103)などには相変わらず惹かれるが
今回特に惹かれたのはコンゴ民主共和国サランパス族の
「アキシ」(展示No.046)という面であった。

木製の仮面の全面にタイルのような銅板片を覆ったもので
仮面結社ムゴングの上位階級のメンバーが着用していたと云う。

またパプアニューギニアの神像「マランガン」(展示No.108)等は
我国の神像とは全く異なる人ならざる姿が表現されていて興味深い。

各氏族が固有のデザインを保有していて、そのデザインの権利は
代々受け継がれ、誰もが自由に使用出来る訳ではない決まりがある。

目には見えない神や精霊の姿をイメージによって仮面や神像に表し
その力によって掌握され、秩序が保たれ社会が形成されたのだろうか。

201444
以前、扇蔵様から下賜された宝物の中にこのような人形があった。

意匠から東南アジアの人形芝居関連だろうとは推測できたが
その詳細に関してなかなか調べる機会が得られずにいた。
映画:クリムト~Klimt項の画像右にあるものもまた同様であった。

それが今回の展覧会に似たような人形が出品されていた。

インドネシア(ジャワ島・バリ島)の伝統的な影絵芝居で使う
「影絵人形~ワヤン・クリット」という操り人形である。

影絵人形だけに人形のシルエットのみスクリーンに映し出されるが
実際の人形には上の画像にもあるように豊かな色彩が施されている。
これはスクリーンの裏側(人形遣い側)は常世であるとされており
常世とは色彩が豊かに溢れる美しい世界であると表す一方で
現世(観客席側)はモノクロームな世界を表しているらしい。

HANA★JOSSさんのワヤンのページに数々の人形も紹介されています。

扇蔵様から下賜された人形はその端正な顔立ちからArjunaであろうか?
人形を作ったり、影絵を体験するワークショップなどもあるようなので
機会があれば参加してお伺いしてみようと思います。

根源的な資質から成る生命力はイメージによって強まり
文化の交流の結果としてハイブリッドな姿形を成した。

垣根が取り払われた現代のグローバル化では更に混在し
安に消費される為の模倣とは異なる進化が表れるだろうか。

そこに新たな意味や価値を与える力もまたイメージであり
その存在によって人々の意識は大きく変えられるのである。

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