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特別展「人、神、自然~ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界」

2020-01-30
特別展「人、神、自然~ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界」 はコメントを受け付けていません

特別展「人、神、自然~ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界」を観覧してきました。

カタール国の王族ザ・アール・サーニ殿下が収集された
世界各地の古代文化が生み出した工芸品コレクションから
「人」「神」「自然」をテーマに沿って古代世界を巡る。

古代の人々は、神々や死後の世界をどのように捉え
自分達をどう表現し、自然界をどう認識していたのか
古代の美術工芸品に投影された図像・意匠などから
当時の人々の意識や世界観の断片を窺い知ることが出来る。

2匹の蛇が左右対称に並ぶように絡み合い
その先端は2匹の蛇の頭部は向き合っている。
ハート形と丸形の石(ターコイズ?)の痕跡と
尾の部分にはドロップ形の痕跡が残っている。

古代より蛇を模した装身具は手首や上腕に装着され
幸運や愛を表すモチーフが用いられたとされる。

蛇は地中で冬眠することから再生の象徴とされ
その邪悪で時に致命的な危険をもたらす事から
護符とされ、豊穣をもたらすと考えられていた。

水や豊穣に関連するゾロアスター教の女神アナーヒター

この女神は「水を持つ者、湿潤にして力強き者」と呼ばれ
ハラフワティー・アルドウィー・スーラーという別名があり
ハラフワティーはサラスヴァティーのペルシア語読みとされ
インド神話のサラスヴァティーと同起源と考えられている。

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会場:東京国立博物館 東洋館
会期:2019年11月6日(水) ~ 2020年2月9日(日)
特別展「人、神、自然~ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界」


くりから工房2020年~子年

2020-01-01
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喪中につき新年の挨拶を控えさせて頂いておりますが、引き続き本年も宜しくお願い申し上げます。

昨年、御二方との大きな別れがありました。
くりから工房スタートさせた当初から
私の仕事を信じ、応援して下さった方々です。


御依頼主様の干支(子)の守り本尊
「千手観音菩薩」の梵字『キリーク』を
印面にシンボリックに彫り込んだ18金の指輪。


細めのデザインを好まれる御依頼主様より
お預かりした両穴(貫通)の大きな黒真珠を
地金で挟み込むように留めたプラチナの指輪。

どちらも思い出深い作品である事を胸に秘め
御二方からお寄せ頂いた期待に応えるべく
これからも真摯に想作に向き合って参ります。

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梅が丘付近から綺麗に富士山が見えるスポットがあります。

今こそ世の中のますます繁栄していくのを見るとき
御神慮の大きく限りなきことを知り得る。
いよいよ慎みて家業に精を出し御神徳を頂けとなり。

本日は月齢 5.9
力強く満ちてゆく月姿は
元旦に相応しく感じます。

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2008年にスタートさせた干支シリーズが一回りした今年
12年を経て見えてきた佳き所、改めるべき所を見直した
2020年バージョンの子年の干支をリリース致します。

作品名『大黒の子(ね)』

心を豊かにしてくれる金嚢を運ぶ頬っ冠り姿の大黒の遣い。
金嚢は福労、つまり積み重ねた苦労も福と成すとされ
その中には金銀財宝といった物質的な宝よりも
智慧から授かる捉え方、大切な価値観かもしれません。

改めまして2020年も、くりから工房を宜しくお願い致します。


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