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伝説の面打たち~東京国立博物館 | 2020-02-22

まだまだ実態が解明されていない事が多いとされる面打にスポットを当てた「伝説の面打たち」を観覧してきました。

先ず最初に出迎えてくれたのが「伝山姥」伝赤鶴作
南北朝時代に制作され重要文化財に指定されています。

山姥の面にしては珍しく耳が存在するこの面は
その大きく裂かれた口に歯茎まで表すことで
より独特な凄みの表情が表現されています。

鬼の面の上手(鬼の面に優れた)
赤鶴(しゃくづる)作とされます。

次は室町時代に制作された「大癋見」
佐渡嶋/一透作/久知住 刻銘

癋見(べしみ)とは下あごに力を入れ
口をぐっと結んだ表情の鬼神面のことで
大癋見は目を見開いた大形の癋面。

この大癋見はそのぐっと結んだ口の上下が
力強く膨らんでいるのも大きな特徴です。

一透(いっとう)は赤鶴の別名という説もあるそうです。

次は「鼻瘤悪尉(はなこぶあくじょう)」

文蔵作/満昆(花押)とありますが、これは
江戸時代の面打である出目満昆による鑑定銘。

悪尉とは恐ろしい表情をした尉(老翁)の面で
額に浮かび上がる血管も稲妻のように力強い。

「茗荷悪尉(みょうがあくじょう)」
文蔵作/満昆(花押)室町~安土桃山時代

頬骨を細く鋭く突起するように彫られており
茗荷のような形の眼に耳は表さないのが特徴。
人間を超越した存在(異形の神)に用いられる。

こちらも同じ「茗荷悪尉」
春若作/満喬(花押)室町~安土桃山時代

こちらは先程の茗荷悪尉のような
抽象的・デフォルメ的な表現は控えめで
鑿跡のない滑らかな印象の仕上がりです。

最後に「増髪女(十寸髪) 」
増阿弥作/満昆(花押)/満猶(花押)

眉間にある左右二筋ずつの皺とその上の大きな窪み
そして乱れた髪は神がかった状態を表しているとされる。

たくさんの女面の中で特に気に入った面でしたので
角度によって異なる表情をInstagramに載せておきました。

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会場:東京国立博物館 本館14室
会期:2020年1月2日(木) ~ 2020年2月24日(月)
伝説の面打たち


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